ボイストレーニング スクールの選び方 | 渋谷のボイストレーニング

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ボイストレーニング スクールの選び方

歌のボイストレーニング・スクールを選ぶ際に、何を基準にすれば良いのかお困りではありませんか?今では、ボイストレーニング・スクールも多種多様ですから、何が自分に合っているのかも分かりづらくなっていると思います。そこで今回は、ボイストレーニング・スクールの選び方についてレクチャーしたいと思います。ボイストレーニング・スクールの選ぶポイントは下記の3つです。

  1. 対象は誰なのか?
  2. ボイストレーニング専業かどうか?
  3. インストラクターはどんな人なのか?

【対象は誰なのか?】について

実は、ボイストレーニング・スクールは、各校対象としている生徒さんの層が、かなり異なります。生徒さんの層は、大きく分けて下記3つです。

-A:プロ志望者
-B:シニア層(おじいちゃん・おばあちゃん)
-C:ビジネスマン

-A:プロ志望

当校が創業した2003年当時、ボイストレーニング・スクールと言えば、プロ志望者を対象とするスクールが主流でした。代表の平田が、いくつかのスクールの体験レッスンを回った所、在籍するのは10代や20代前半の若者ばかり。仕事帰りでスーツ姿だったのは、代表の平田だけでした。スクールのスタッフや在校生徒から、『おのオッサン、今さらデビュー目指すの?』といった冷たい視線を感じたそうです。
あなたが10代や20代前半で、プロを目指すなら、こうしたスクールを選ぶと良いです。HPを見れば、『過去に誰がデビューした!』かとか、『どこどこのレコード会社とタイアップしたオーディションやってます!』のようなことをアピールしています。
但し、単価が高いです。代表の平田が、体験レッスンを回った当時は、とても高く、入会時に5万円前後の教材を購入することが必須だったようです。月謝は2万円~3万円。この他に入会金もあったので、初月費は教材費+入会金+初月月謝で10万円近くかかりました。今では、単価も抑えられたビジネスマンを対象とするボイストレーニング・スクールが多くなったので、プロ志望を対象とするボイストレーニング・スクールも単価を抑えてますが、依然やや高めです。
また、教え方はかなり厳しいです。プロを目指すには、相当の努力を要します。習ったことを次回までに出来るようになっているのは当たり前。ダメ出しも当たり前。お金を払っているのに、叱られることもしばしば。プロを目指すなら、それ位の覚悟は必要です。

-B:シニア層(おじいちゃん・おばあちゃん)

当校が創業した2003年当時、ボイストレーニング・スクールと言えば、プロ志望者を対象とするスクールか、おじいちゃん・おばあちゃんを対象としたカラオケ教室しかありませんでした。カラオケ教室をボイストレーニング・スクールの1つとして考えても良いのか疑問もありますが、当時歌を習おうと思ったら、その2つの選択肢しかありませんでした。
カラオケ教室の場合、先生が個人的に開業している教室がほとんどです。ご自宅で開業されていることも多いです。地元密着型で、近所のおじいちゃん・おばあちゃんのより所のような雰囲気です。
レッスンは同じ曲をみんなで歌うグループレッスンが中心。昭和20年代・30年代に流行した青空喫茶さながらの雰囲気です。おじいちゃん・おばあちゃんとの交流を深めて、昭和の歌謡曲を楽しむ目的があるなら良いと思います。

-C:ビジネスマン

当校が創業した2003年当時、ボイストレーニング・スクールと言えば、上記2つ1)-A:プロ志望、もしくは1)-B:おじいちゃん・おばあちゃんしかありませんでした。『プロを目指す訳ではないけど、学生時代少し音楽もかじったので、そこそこ本気でやりたい!』そう思う大人は結構いるのではないかと思い、代表の平田は創業しました。
当時、代表が勤めていた会社の同僚数名に、『こんなボイストレーニング・スクールを考えているんだけど、どう思う?』と聞いた所、『金払ってまで、歌を習いたいとは思わないな』と全員が答えました。しかし、ふたを開けてみると大反響。問い合わせが殺到しました。但し、予想外だったのは、代表のように音楽経験が多少あるビジネスマンより、全く経験のない、音楽に自信が無い人の割合が多かったのです。
ビジネスマンを対象とした場合、歌いたい曲も、通えるスケジュールも多種多様。最初はグループレッスンも行いましたが、限界を悟り、早々にマンツーマン主体に切り替えました。趣味で歌を楽しみたい生徒さんばかりなので、教えると言うより、とにかく楽しんでもらうことを主眼に取り組みました。また、料金もビジネスマンの習い事と言えば、月額1万円前後が相場。それに見合うように、カリキュラムも整備しました。そうすると、安さに魅せられてプロ志望の若者も通う子もいましたし、常に一定数在籍しています。。

【ボイストレーニング専業かどうか?】について

ボイストレーニング・スクールには、専業と兼業があります。また、兼業には楽器クラスとの並行と、話すボイストレーニングとの並行の2パターンがあります。

-A:楽器クラスと並行
-B:話すボイストレーニングと並行
-C:歌の専業

2)-A:楽器クラスと並行

大手楽器メーカーが展開している音楽教室にも、歌のボイストレーニング・クラスが存在する場合があります。しかし、本業は楽器製作と販売なので、メインは楽器クラスです。ボイストレーニング・クラスはあってもおまけ程度。楽器クラスへの勧誘もあるようです。
楽器クラスも、ボイストレーニング・クラスもグループレッスンが主流。生徒が歌いたい曲ではなく、講師が選んだ課題曲をみんなで一緒に練習します。音楽仲間を作るには良いかもしれません。

2)-B:話すボイストレーニングと並行

話すボイストレーニングは、声優・俳優・アナウンサーを目指す方などが取り組むボイストレーニングです。一方、歌うボイストレーニングは、歌手を目指す方が取り組むボイストレーニングです。
業界外の方にとっては意外かもしれませんが、話すボイストレーニングと歌うボイストレーニングでは、必要となる技術は真逆なのです。代表的な真逆のポイントには3つあります。1つ目は活舌です。話すボイストレーニングでは活舌良く話すことが求められますが、歌うボイストレーニングは滑舌良く歌ってはいけません。むしろ子音などは、母音に乗せていくようにします。
例)
最後のキスはタバコのフレーバーがした(First Love、宇多田ヒカル)

さぁぁいぃぃごぉぉのぉ きぃぃすは たばぁこのふれいばあぁがしぃたぁ

話すボイストレーニングでは、活舌の練習が核となります。外郎売(ういろううり)による滑舌練習などは定番です。一方、歌うボイストレーニングでは、話すボイストレーニングのような滑舌練習もしますが、核ではなく、練習の1つ程度です。

2つ目はリズムです。話すボイストレーニングは、一定のスピードで話すことが求められます。速くなったり、遅くなったりすると、矯正されます。声優・俳優は、感情を込めて話すときなどは、多少話すスピードが変化する場合もありますが、基本的にはスピードは一定です。
一方、歌うボイストレーニングは、一拍の間に入る言葉の数が違います。
例)
。。。あ。るぅ。ひ。。。もり。の。なか。。。くま。さん。に。。。

また、洋楽などはリズムにグルーヴ(卵が転がるリズムのように、速くなったり遅くなったりが繰り返される)がかかります。
例)
Welcome to the Hotel California(ホテル カリフォルニア、イーグルス)
ウェルカムトゥ・ズィ・ホ~テル・カ~リフォ~ニア

3つ目は音程です。話すボイストレーニングは、一定の音の高さで話すことが求められます。方言によく見られるような音の高さの変化は、良しとされていません。
一方、歌うボイストレーニングは、音程は変化し続けます。音程が上手く取れないので、歌うボイストレーニング・スクールに通われる方も多いです。

他にも話すボイストレーニングと歌うボイストレーニングの違いはありますが、代表的な違いはこの3つです。こんなにも異なるボイストレーニングを、同じ講師が教えているケースがあります。プロ級に歌が上手いアナウンサーや、プロ級に声優・俳優・アナウンサー業ができるボーカリストが少ないことは想像がつくと思います。両方ともプロレベルの技術があれば良いのですが、2つのボイストレーニングを教えている講師は、はなはだ疑問です。
同様に、2つのボイストレーニングを行っているスクールもはなはだ疑問です。『話す』と『歌う』の講師を分けていれば大丈夫ですが、、、。両者は似て全く非なるものです。業界外の方には分かりにくいからといって、両方を提供するのはいかがなものかと思います。

2)-C:歌の専業

歌専門のボイストレーニング・スクールの場合、レッスンはマンツーマンが主流です。なぜなら、生徒によって歌いたいジャンルや曲が違います。また、声紋は指紋と同様に個人を特定できるほど個性があります。ひとり一人に合わせたオーダーメイドでないと対応しきれません。
但し、ボイストレーニング未経験の方でも、ある程度の経験のある方でも、基礎が大切なのは同じです。プロ志望の生徒で、伸び悩んでいたりすると、基礎をひとつひとつ見直します。基礎がしっかりしていないと、テクニックを学んでも、どうしても小手先になってしまうからです。なので、習い始めは、未経験者も経験者も基礎練習から始まるのが一般的です。

また、『発表できる場が欲しい』、『習っているだけでは満足できない』のは歌も同じ。ボーカリストの登竜門と言えばライブハウス。プロを目指す訳ではないけれども、少しプロ気分を味わえるのがライブハウスです。歌専門のボイストレーニング・スクールは、ライブハウスで発表会を行うことが多いようです。
一方、楽器クラスと並行したスクールでは、発表会も大人数が一度に舞台にあがることを想定して、ホールが多いようです。また、発表会の構成も楽器演奏者を中心に組み立てざるを得ません。つまるところ、合奏と合唱の発表会になります。
話すボイストレーニングと並行したスクールでは、どちらに比重を置いているかによります。『話す』に重点を置くなら、俳優・アナウンサー向けの舞台を作らないといけないので、楽器クラス並行スクールと同じくホールになります。『歌う』に重点を置く場合は、ライブハウスになることもあるかと思いますが、『話す』クラスの生徒にとってライブハウスのステージは狭く感じることでしょう。

【インストラクターはどんな人なのか?】について

歌うボイストレーニングのインストラクターは、3つに大別できます。

-A:音大 声楽科卒
-B:感覚派
-C:ロジカル派

3)-A:音大 声楽科卒

音大 声楽科卒の方の専門分野はクラシックです。クラシックの発声は、ファルセット(頭声)といって、高い音域で歌うことが中心です。一方、ビジネスマンや一般の方が、カラオケなどでよく歌うポップスやロックに求められる発声は、地声もしくはミックスボイスの音域です。
実は、ファルセットの発声法と、地声・ミックスボイスの発声法は、かなり異なります。驚くかもしれませんが、音大 声楽科の方が、ポップスやロックを歌おうと思うと、地声・ミックスボイスの音域の発声法をイチから練習しなければなりません。クラシックでも求められるファルセットの発声法で、地声・ミックスボイスの発声はできないからです。
こうした発声法の違いがあるにもかかわらず、ビジネスマンや一般の方向けのボイストレーニング・スクールで音大 声楽科卒のインストラクターをそろえているスクールが散見します。そのインストラクター陣が、ポップスやロックも経験してきたのなら良いのですが、もし無い場合は考えものです。試しに一曲、ポップスやロックを歌ってもらえば、すぐに分かります。クラシックをしっかり学んできた人ほど出る、クラシック寄りな歌い方が露呈すると思います。
但し、ポップスやロックの練習をしたい方にとっても、音大 声楽科卒のインストラクターを選ぶメリットもあります。それは、彼らは音階練習など基礎的なボイストレーニングは、相当してきているので、基礎固めはしっかりできます。基礎練習のネタも豊富です。ポップスやロックに求められるシャウト、エッジボイス、ウィスパーなどは、一応できるのだけれども、もう少し磨きをかけたい。そんな場合は、やはり基礎を固めるのが近道なので、音大 声楽科卒のインストラクターをあえて選ぶのも効果的かと思われます。

3)-B:感覚派

ビジネスマンや一般の方が、一番選んではいけないインストラクターです。何を言ってるのか、何を求めているのかが、さっぱり分からないと思います。たとえば、こんなことを言います。
『Bメロ、もう少し丸くできないかな』
『サビでもっとパンチ効かせてよ』
『入りはもっと優しくね』
プロ志望の若者や、ある程度ボイストレーニングを受けてきた人なら、分かるかもしれません。ボイストレーニング・インストラクターの多くが、元々歌が上手かった人がほとんどです。そういう人は、見よう見まねで上手く歌えたりします。いわゆる感性でできてしまう感覚派です。
そういう感覚派のインストラクターに、ビジネスマンや一般の方が遭遇すると、お互いに不幸を招きます。教える側は、『なんでこんなことができないんだ?』と思い、教わる側は、『何をすれば良いのか分からない』といった状況になります。
感覚派のインストラクターは、歌が下手だったり、歌に自信が無かった経験がありません。なので、そうした悩みを抱える気持ちすら理解できず、ましてやそうした人たちを上手くしたり、自信を持てるようにするノウハウがありません。
感覚派インストラクターの特徴には、

  • 指導が表現力に偏っている
  • 基礎練習を組み立てられない
  • 説明がロジカルではない

などがあります。お試しレッスンに行って、『なんか、この先生の言ってることが分からないな』と思ったら、要注意です。

3)-C:ロジカル派

2)-Bで、感覚派インストラクターには要注意と言いながら、実はボイストレーニング・インストラクターの多くが感覚派です。なぜなら、元々歌が上手かったからボーカリストを目指した人がほとんどで、歌が下手だった経験をしたことがないからです。幼い頃から、曲を聴いただけで歌えてしまう。ボーカリストを目指す人は、そんな人たちばかりです。そんな器用な人が、曲を聴いただけではとてもじゃないけど歌えない人に、歌い方を教えるのは、到底無理な話なのです。
また、子どもの頃は学習能力が高いので、語学の習得同様、歌も見よう見まねで出来てしまう子も多いのですが、大人は訳が違います。大人はロジカルに説明して、腹におちない限り、出来るようにはなりません。なので、感覚派であるボーカリストを、ロジカルなボイストレーニング・インストラクターにするには、ロジカルな知識とコミュニケーション能力が必要になります。では、そうした研修プログラムが世の中に存在するかと言えば皆無です。
いまや歌のボイストレーニング・スクールの数も相当増えましたが、多くのスクールにボーカリストをボイストレーニング・インストラクターに育成する研修プログラムが存在しません。それぞれのインストラクターが、自分で蓄積したノウハウを、我流で伝えています。だから、同じスクールで、インストラクターの当たりはずれが大きいのです。また、同じスクールなのに、振替で他のインストラクターに習うと、全然異なる指導を受けることも珍しくありません。
そうしたことのないように、感覚派をロジカル派に育成する、ボイストレーニング・インストラクターを育成する研修プログラムを用意しているかどうかが、ボイストレーニング・スクールを見分ける大事な1つのポイントです。体験レッスンを受けてみて、チェックすべきポイントは、
インストラクターの説明がロジカルかどうか?
入校後、どのようなカリキュラムを用意してくれるのか?
どのような順序で、ある程度歌えるように導いてくれるのか?
この辺りをしっかり説明してくれるかどうかを確認することをお薦めします。

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