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「地声が低い」から高音は無理?諦めなくていい理由

防音の練習室で、マイクスタンドに向かい上からの光に顔を向けて歌う人の後ろ姿。奥にアップライトピアノ

「地声が低いから、高い声は出ないと思っています」「カラオケで原曲キーが歌えなくて、いつもキーを下げてしまう」「声が低いのは生まれつきだから、諦めるしかないのでしょうか」——Lavocには、こうしたご相談がよく寄せられます。 

結論からお伝えすると、地声が低いことと、高い声が出せないことは、同じではありません。実際、話し声が低い方が、レッスンを重ねて高音を出せるようになる例はめずらしくありません。 

この記事では、なぜ「地声が低い=高音は無理」と思い込んでしまうのか、そして低い声を持つ方が高音に近づくために何から始めればよいのかをお伝えします。

「地声が低い」と「音域が狭い」は別のこと

まず整理しておきたいのが、話すときの声の高さと、歌で出せる音の範囲は別のものだということです。 

ふだん話すときの声の高さは、声帯の長さや厚さといった体の作りに影響されます。こればかりは変えられません。一方で、歌で出せる音の範囲は、声帯の使い方や息の流れ、共鳴のさせ方によって変わってきます。 

※共鳴とは、声帯で作られた音が、喉や口、鼻などの空間で響いて増幅されることです。同じ声帯の動きでも、どこに響かせるかで音色や聞こえ方が変わります。

つまり、話し声が低い方でも、歌で使える音域はこれから広げられる余地があります。「低い声で生まれたから高音は無理」という結びつきは、思っているほど強くありません。

低い声の人が高音でつまずきやすい理由

とはいえ、地声が低い方が高音で苦労しやすいのは事実です。そこには理由があります。 

低い声を出しているとき、声帯は厚く合わさった状態で振動しています。この状態のまま音を上げていこうとすると、途中で無理が生じます。声を張り上げるほど喉に力が入り、ある高さで急に苦しくなる。多くの方がここで「自分には高音は出せない」と判断してしまいます。 

実際に必要なのは、力を強めることではなく、音の高さに応じて声帯の使い方を切り替えていくことです。高い音に向かうにつれて、声帯は薄く引き伸ばされた状態へと変わっていきます。この切り替えがうまくいかないと、途中で声が裏返ったり、逆に力任せになって喉を痛めたりします。 

もうひとつ、つまずきやすいのが裏声との関係です。「裏声なら高い音が出る」という方は多いのですが、地声と裏声がつながっておらず、途中で段差ができてしまう。この段差をなだらかにしていく過程が、高音を身につけるうえでの中心になります。裏声が出るということは、高い音を出す仕組み自体は持っているということです。あとは、そこへの行き方を覚えるだけとも言えます。 

低い声の方は、この「厚く合わさった状態」が得意なぶん、切り替えの感覚をつかむのに少し時間がかかることがあります。それは才能の問題ではなく、慣れの問題です。高音が出ないというお悩みのページでも、この仕組みを詳しく紹介しています。

低い声は、歌のうえでは強みにもなります

ご相談を受けていて感じるのは、低い声を「弱点」だと思い込んでいる方が多いということです。 

ですが、低い音域に厚みがあることは、歌ううえでは大きな強みです。低音が安定している方の歌は、聞いていて落ち着きがあり、言葉が届きやすくなります。高音だけが魅力的な声というわけではありません。 

また、低い声の方が高音を身につけると、使える音域そのものが広くなります。もともと高い声の方より、結果的に幅の広い表現ができるようになることもあります。低いところから始まっているぶん、伸ばしたときの幅が大きいという見方もできます。 

まずは、自分の声のどこからどこまでが心地よく出せるのかを知るところからです。そのうえで、どこを伸ばしたいのかを決めていきます。

キーを下げるのは、悪いことではありません

カラオケで原曲キーが歌えず、キーを下げることに引け目を感じている——そんな方もいらっしゃいます。 

ですが、キーを変えることは、歌のうえではごく普通のことです。プロの歌手も、自分の声に合う高さで歌えるように曲のキーを調整します。原曲キーで歌うことが目的なのではなく、その曲を気持ちよく歌うことが目的だからです。 

そのうえで、「この曲だけは原曲キーで歌いたい」という目標があるのなら、そこに向けて音域を広げていく練習をすればよいのです。キーを下げて楽しみながら、並行して高音を育てていく。この2つは両立します。 

いま自分の声がどこまで出るのか、どこから苦しくなるのかを確かめてみたい方は、60分の無料体験レッスンで実際に声を聴かせていただくところから始めてみませんか。ご自身では気づきにくい力みの位置や、切り替えのつまずきどころは、講師が声を聴けばその場で見えてくることが多くあります。

低い声から高音に近づくために、何から始めるか

順番としては、いきなり高い音を出す練習から入らないことをおすすめしています。 

まず整えたいのが息です。高い音ほど、安定した息の支えが必要になります。息が浅いまま高音に向かうと、足りない分を喉の力で補おうとしてしまいます。呼吸についてのお悩みのページで紹介している腹式呼吸は、その土台にあたります。 

次に、自分の声が切り替わる場所を知ることです。低い音から少しずつ上げていくと、どこかで「急に苦しくなる」「声が裏返る」地点があります。この場所は人によって違います。そこを避けて通るのではなく、その周辺を丁寧に行き来する練習を重ねていきます。 

そして、力を抜いた状態で高い音を出す感覚を覚えていきます。多くの方が、高音=力を入れるものだと考えていますが、実際には逆です。余計な力が抜けたときのほうが、高い音は楽に出ます。 

この3つを、自分の声で確かめながら順に進めていく。遠回りに見えて、これがいちばん確実な道になります。

Lavocでできること

Lavocのレッスンはマンツーマンです。声の高さも、つまずいている場所も人によって違うため、その方の声を聴いたうえで練習の順番を決めていきます。 

また、レッスンのない時間には、自主練習専用の防音ブースを無料でお使いいただけます。レッスンで見つけた「切り替わる場所」を、その日のうちに繰り返し確かめられる環境があります。声は、聞いて、出して、直して、また出すという繰り返しで少しずつ変わっていきます。 

低い声は、変えなければいけないものではありません。持っている声を土台にして、使える範囲を少しずつ広げていく。それがボイストレーニングでやっていることです。 

「地声が低いから」と諦める前に、一度ご自身の声がどこまで出るのかを確かめてみてください。思っていたより出る、という方はめずらしくありません。

「地声が低いから高音は無理」と思っている方へ。

いまの声がどこまで出るのか、どこでつまずいているのかを、渋谷Lavocの現役プロ講師が60分の無料体験でその場で確認します。

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この記事を書いた人

Yusuke
13歳のころから独学でギターを始め、オリジナル曲を制作、17歳の頃よりバンド活動を行う。 その後、音楽学校に進学、卒業後同音楽学校でサポートミュージシャンとして勤務。 それと平行して、大阪を中心にライブハウスなどでミュージシャンとして積極的にライブ活動など行う。

東京に上京後、都内のライブハウスやラウンジでボーカリストとして勤務、活動。

現在、ボーカル講師の仕事を中心にスタジオミュージシャン、サウンドクリエイター、ラジオのパーソナリティーなど幅広く活動している。
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