お悩み5「洋楽をカッコよく歌いたい」|解決のポイントは「リズム」 | 渋谷のボイストレーニング

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お悩み5「洋楽をカッコよく歌いたい」|解決のポイントは「リズム」

解決のポイントは「リズム」

日本の演歌に『津軽海峡冬景色』という有名な曲があります。

その冒頭部分を手拍子しながら歌ってみて下さい。

歌詞は
『うえのはつの やこうれっしゃ おりたときから』
です。

では、どうぞ!

どうですか?

歌詞のどの部分で手拍子したか確認してみて下さい。

下の<   >でくくった部分で手拍子したのではないでしょうか?

『<うえの>はつの <やこう>れっしゃ <おりた>ときから』

ではなかったでしょうか?

次にアメリカのカントリー・ソングで有名な
『Take me home, country road』を手拍子しながら歌ってみて下さい。

歌詞は
『カントリー・ロード テイク ミー ホーム』
です。

では、どうぞ!

どうですか?

下の<   >でくくった部分で手拍子したのではないでしょうか?
『カントリー・<ロード><><> テイク <ミー> ホ<ーム>

しかし、これを
<カントリー>・ロード<><> <テイク> ミー <ホ>ーム』
としてしまった方も多いでしょう。

元々持っている「リズム」と、学んで習得していかなければならない「リズム」

実は、リズムを習得しようと思った時、
人は生まれ育った国・地域・文化に強く影響を受けているので、
元々持っているリズムと、学んで習得していかなければならないリズムがあります。

私たち日本人がリズムを取ろうとすると、
リズムのオモテ側に乗る傾向があります。

4拍子なら『<1>・2・3・4』、もしくは『<1>・2・<3>・4』という具合に、
アタマの部分にアクセントをつけるのです。

日本人はオモテ側でリズムに乗る傾向がある

『津軽海峡冬景色』で、
それぞれアタマの部分で手拍子してしまうのは、
日本の文化から生まれた演歌の特徴であり、
私たち日本人がオモテ側でリズムに乗る傾向があるからです。

西洋人はリズムのウラ側に乗る傾向がある

一方、西洋人がリズムを取ろうとすると、
リズムのウラ側に乗る傾向があります。

4表紙なら『1・<2>・3・4』、もしくは『1・<2>・3・<4>』という具合に、
ウラの部分にアクセントをつけるのです。

『Take me home, country road』で、
それぞれのウラの部分で手拍子するのは、
西洋人の文化から生まれた音楽の特徴であり、
西洋人がウラ側でリズムに乗る傾向があるからです。

しかし、我々日本人はウラのリズムで乗るべき洋楽にも、
オモテのリズムで乗ってしまう傾向があるので、
聞いている人にとは重たくリズム感のない、
いわば演歌テイストの洋楽になってしまいます。

日本語と西洋の言語では、アクセントを置く場所が違う!

また、日本語は『子音』の言語、
西洋の言語は『母音』の言語であることも意識する必要があります。

例えば、『うえのはつの』を伸ばして発音すると『うぅえぇのぉはぁつぅのぉ』になります。

我々日本人はアタマの部分の子音
<う><え><の><は><つ><の>ォ』
にアクセントを置きます。

単語を分解しても、日本人はやはりオモテ側で乗る人種なのです。

これを西洋人の言語は、日本語で無理矢理説明すると、
『う<ゥ><ェ><ォ><ァ><ゥ><ォ>
とアクセントを置くようになっているのです。

『country road, take me home』でもアクセントの置かれている場所は、
『cntr rd, tke m hme』
のように西洋の言語は単語に分解しても、
ウラ側で乗るような構造になっているのです。

リズムのオモテで乗ると『ゆったり、まったり』した感じになり、
ウラで乗ると『アップテンポ』になります。

日本人でもロックやアップテンポのJ-POPのアーティストなどは、
当然その辺りも意識していらっしゃいます。

『波乗りジョニー』が日本語でもアップテンポに聞こえるワケ

例えば、桑田圭佑さんの『波乗りジョニー』では、
『あ<ァ><ォ>い な<ァ>ぎさ<ァ><ォ> は<ァ><ィ><ィ>』という具合に、
母音にアクセントが置かれていることで、
日本語でもアップテンポに聞こえるように工夫されています。

AIさんなどハーフのアーティストは日本語も外国語も堪能であるからか、
バラード曲でも『Story』を例に挙げると、
『ひとりじゃあ<ァ> な<ァ><ィ><ァ><ァ>』と
ウラのリズムになっています。

沖縄民謡は「ウラのリズム」

また、日本の中でも沖縄は独特の文化があり、
沖縄民謡では、
『ン<ハッ>、ン<ハッ>、ン<ハッ>、ン<ハッ>
という具合にウラのリズムで乗ります。

沖縄出身アーティストの活躍が著しいのは、
アップテンポな音楽に適したウラのリズムを
生まれ持っていることも理由の1つでしょう。

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